マンション再生支援

マンション建替え決議後の事業の進め方

マンション建替え事業を実施する場合、「マンションの建替えの円滑化等に関する法律(以下「円滑化法」)」を活用して事業を進める方法と活用しないで事業を進める方法があります。

円滑化法を活用する場合

円滑化法による建替えの場合は、法人格を持つマンション建替組合を設立します。これにより、建替組合が主体となって建替事業を施行することとなり、直接融資契約や工事契約等の締結が行えます。

また、権利変換計画(※)という法的手段をとることにより、既存マンションの権利関係(所有権、借家権、抵当権など)を、再建マンションへスムーズに移行することが可能となります。(※権利変換:ある特定の期日に今ある権利を、建替えられた後の権利へと移行させる手法)

1 建替組合の設立段階
  • 定款及び事業計画の策定(建替合意者の3/4以上の同意)
  • 都道府県知事等の許可
  • 建替組合の設立と運営
2 権利変換等段階
  • 建替え不参加者への売渡請求
  • 権利変換を希望しない旨の届出
  • 権利変換計画の決議(組合員の4/5以上の同意及び関係権利者の同意)(※1)
  • 非賛成者に対する売渡請求等
  • 権利変換計画の認可及び権利変換期日
  • 仮住居の確保、斡旋
  • 住戸の明渡し請求
3 工事実施段階
  • 実施設計・積算
  • 建築確認等
  • 工事請負契約の締結
  • 工事の実施(既存建物の解体、再建マンションの建設)
  • 再建マンションの竣工
  • 工事完了の公告・登記・清算
4 再入居・新管理組合の設立段階
  • 新管理規約等の作成
  • 都道府県知事等の許可
  • 再入居・新管理組合の設立

円滑化法を活用しない場合

円滑化法を活用しない場合は、区分所有法に基づき事業を実施することになります。

この場合、先ず建替え組織(任意団体)を設立し、不参加者に対する手続きや事業協力者(ディベロッパー等)を選定し、事業協力者の主導により事業を実施します。 合意形成は、参加者全員が事業協力者と等価交換契約を個別締結する必要があります。

1 建替組織の設立
  • 任意の建替組合の設立と運営
2 事業協力者との協定
  • 再建マンションの保留床取得等の確約
  • 仮住居の確保、斡旋
3 実施計画の検討・確定等
  • 基本設計
  • 従前資産評価及び従後床評価など
  • 等価交換内容の提示及び調整
  • 仮住居の調整
  • 賃借人への対応
4 等価交換契約
5 工事実施段階
  • 実施設計・積算
  • 建築確認等
  • 仮住居への移転
  • 工事の実施(既存建物の解体・再建マンションの建設)
  • 再建マンションの竣工
  • 登記
6 再入居・新管理組合の設立段階
  • 新管理組合規約等の作成
  • 再建マンション管理規約の作成
  • 再入居・新管理組合の設立

※1
権利変換計画の決議

(参考)マンションの建替えの円滑化等に関する基本的な方針

(平成14年12月19日 国土交通省告示第1108号)

我が国におけるマンションは、土地利用の高度化の進展に伴い、都市部を中心に持家として定着し、重要な居住形態となっている。

その一方で、一つの建物を多くの人が区分して所有するマンションは、多様な価値観を持った区分所有者間の意思決定の難しさ、利用形態の混在による権利及び利用関係の複雑さなど、戸建住宅とは異なる多くの課題を有している。

今後、建築後相当の年数を経たマンションが急激に増大していくものと見込まれるが、マンションの老朽化は、区分所有者自らの居住環境の低下のみならず、ひいては市街地環境の低下など、深刻な問題を引き起こす可能性がある。

このような状況の中で、都市の再生と良好な居住環境の確保を図り、国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与するためには、適切な修繕等により既存ストックを有効に活用するとともにマンションの建替えの円滑化を図ることが重要である。

この基本的な方針は、このような認識の下に、マンションの建替えの円滑化等を図るため、必要な事項を定めるものである。

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